高橋じゅんの今日聴いた音楽

バイオリンとアコーディオンのデュオ「SIESTA」がプロデュースする「CAFE SIESTA」では、こんな音楽が流れています。

「ベルヴィル・ランデブー」(その後)

昨年の夏、リバイバル上映をやっていたので観に行ったシルヴァン・ショメ監督によるアニメーション映画「ベルヴィル・ランデブー」。

siestajun.hatenablog.com

 

映画もかなり面白かったのですが、音楽が最高で、ずっとサントラのCDを探していたのですが、日本ではなかなか手に入らず、やはりフランスから取り寄せてみました。

レコードよりは随分気が楽ですね(笑)

 

f:id:siestajun:20220215231539j:plain

 

2週間程で無事到着。

送られて来た住所を見ると、フランス南西部の「オーシュ」という町からでした。

 

この「オーシュ」には、すごく懐かしい想い出があるので、今日はその想い出話を少し。

 

 

1991年の夏、僕はステファン・グラッペリというフランス人バイオリニストに一目会いたくて、フランスに渡りました。

どこに行けば会えるか全く分からなかったので、取り敢えず、知人を頼ってフランス南西部の「トゥールーズ」という街に辿り着きました。

 

トゥールーズ」で暮らし始めて2週間ぐらいが経った頃、街角で「JAZZ in MARCIAC」というジャズ・フェスティバルのポスターを偶然見かけ、出演者にステファン・グラッペリの名前を見つけました。

 

「これは行くしかないでしょう!」と調べてみると、「トゥールーズ」から120キロほど離れたピレネー山脈に近い「マルシアック」という小さな村で毎年夏に行われているジャズ・フェスティバルのようでした。

f:id:siestajun:20220215234502p:plain

 

今でこそ、こうしてグーグル・マップですぐ調べられますが、当時はインターネットはおろか携帯電話も無い時代です。

取り敢えず、「トゥールーズ」駅で聞いてみると「電車は『オーシュ』までしかない」との事。

 

「オーシュ」まで行けばバスでも走ってるだろうと思い、兎に角、行ってみることにしました。

 

 

トゥールーズ」から「オーシュ」はローカル線で2時間ほどで到着。

ところが、「オーシュ」はすごい田舎町でした(笑)

 

駅前のカフェで聞いてみると「バスなんて無いよ。『マルシアック』まではタクシーだね」との事。

残り50キロほど。

仕方が無いので、タクシーで「マルシアック」に向かいました。

 

 

こうして、無事に「マルシアック」に到着。

 

その日の夜、僕はステファン・グラッペリのコンサートを楽しみました。

バリトン・サックスのジェリー・マリガンとのジョイント・コンサートで、それはそれは素敵なコンサートでした。

 

調べてみると、なんとその時の様子が少しだけ「YouTube」にありました!


www.youtube.com

 

 

コンサート終了後、せっかくここまで来たんだからと、フェンスを乗り越えて楽屋の前まで行ってみると、なぜかマネージャーのジョゼフさんが中に入れてくださり、肩に手をのせて一緒に写真を撮ってくださいました。

f:id:siestajun:20220216003517j:plain

 

若い!(笑)

憧れの人との初対面で、大興奮でした。

 

 

その後、グラッペリさん達は車で帰って行き、気が付けば真夜中に。

会場からはどんどん人が居なくなり、辺りは寂しい感じになっていました。

 

ホテルも無く、開いてるカフェも無いので、明るくなるまで野宿でもと思ったのですが、山の中で寒くてそういう訳にもいかず、仕方なく、村の外れでヒッチハイクをしました(笑)

 

しばらくして、親切なおじさんが停まってくれて、無事「オーシュ」駅まで送ってくれました。

そして、始発で「トゥールーズ」になんとか辿り着きました。

 

 

「オーシュ」は僕にとって、そんな想い出の街です。

いつの日か、もう一度行ってみたいなぁ。

 

 

この話には続きがあります。

こちらにまとめてあるので、興味のある方は是非一度お読みくださいませ。(すぐ読めます)

www2u.biglobe.ne.jp

 

 

はるばる「オーシュ」からやって来た「ベルヴィル・ランデブー」のサントラ、Spotifyでも聴けますよ。

超お薦めです。

open.spotify.com