高橋じゅんの今日聴いた音楽

バイオリンとアコーディオンのデュオ「SIESTA」がプロデュースする「CAFE SIESTA」では、こんな音楽が流れています。

高橋青年のステファン・グラッペリ物語 6「LIVE IN PARIS」

ライブ1992

 

コンサートの場所は、パリの郊外、コロンブという街でした。

気合いの入り過ぎた高橋青年は、随分早く現地に到着してしまい、やる事も無いので取り敢えず会場まで行ってみる事にしました。

開演まではまだ3時間以上あり、会場は静まり返っていました。

 

「さて、どこで時間を潰そうか」と考えていると、会場の中からかすかに音楽が聞こえて来ました。

「もしかしたらリハーサルをやっているのかも」と思った高橋青年は、誰も居ない入口を通り抜け、恐る恐る会場の中に入ってみました。

二人は階段を降り、ロビーまでやって来ました。

近づくにつれて音はどんどん大きくなりました。

やはりホールの中では、リハーサルをやっているようでした。

 

高橋青年は、勇気を出してホールの扉を開けてみました。

ホールの中には、たくさんのスタッフが居て、忙しそうに働いていました。

そしてステージの上では、憧れのステファン・グラッペリが演奏していました。

二人はそのまま客席に座り、誰にも気付かれず、かなり長い時間リハーサルを聴いていました。

夢の様な時間でした。

 

リハーサルが終わりロビーに出てみると、「まだ入場してはいけませんよ!」と係りの人に注意されました。

「すいません!」と逃げるように外に飛び出すと、入口には入場を待つ人の長い行列ができていました。

二人は、今度はチケットを使って入場し、その日二度目のコンサートを楽しみました。

この時のコンサートの模様はCD化されています。(上の写真)

 

コンサート終了後、二人は楽屋に行ってみる事にしました。

不思議な事に、誰にも止められる事無く、簡単に楽屋に入る事ができました。

するとその時、信じられない事が起こりました。

マルシアックで会ったマネージャーの人が、なんと高橋青年の事を覚えていて、グラッペリに紹介してくれたのです!

 

グラッペリと再会した高橋青年は、特訓したフランス語で一生懸命話しました。

極度に緊張していましたが、今回は山口あかねが助けてくれたおかげで、少し話をする事ができました。

そして最後に、山口あかねが「私達、来月からパリに住むんです。」と言うと、グラッペリは「パリに来たらいつでも連絡して来なさい。」と言って、高橋青年に名刺をくれたのでした。(感激!!!)

 

こうして、遂にグラッペリの連絡先を手に入れた高橋青年は、4月の終わり、山口あかねと共にパリでの生活を始めました。

 

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